記事提供:三和電気工業㈱ 2013.7.3 |
光コネクタの主要構成要素はフェルールと割りスリーブである。割りスリーブ内で一対のフェルールを対向接合させ光結合を行なう極めて単純な構造としている。 構造は単純でも要求精度はサブミクロン、フェルール端面の形状はフラットからAdPC研磨、APC研磨、仕上げは鏡面仕上げ、又フェルール材質もSUSからジルコニアを主体とした超精密部品で構成、下記に進化と特徴を説明いたします。 |
●光コネクタって簡単、主要構成部品はこれだけ? |
・SUSフェルール(開発初期) ・ファイバを接着保持する機能 ・割りスリーブを介して整合する機能 |
・りん青銅割りスリーブ ・フェルール同士を同軸に把持する機能 |
●接続概念図
1個の割りスリーブの両側から光ファイバが接着固定されたフェルールを嵌合挿入、フェルール端面を接合させることにより光結合する、極めてシンプルな構造である。
●開発初期の光コネクタ
フェルールの細径孔(φ0.125mm)のドリル加工が非常に難しく、セラミックキャピラリを圧入し同軸度の精度向上、ファイバ接着強度の強化を図ったコネクタ。
●現在の光コネクタ
高性能化とコストダウンを目的にフェルール、割りスリーブの材質をジルコニアに変更。
接合端面の形状も凸球面となり反射減衰量が飛躍的に改善された。
接合端面の形状も凸球面となり反射減衰量が飛躍的に改善された。
●SCフェルールの主要寸法と幾何公差
フェルールの主要寸法と幾何公差を示す。
●SCフェルール端面形状の変化
開発初期の端面形状を大幅に改善、形状と反射減衰量の関係を示します。
●SCフェルール端面形状の詳細
AdPC研磨されたフェルール端面の形状 (参考値)
曲率半径:14.9mm
頂点ズレ:4.78μm
ファイバ凸凹:-3nm
ファイバ面粗さ:2nm
フェルール面粗さ:4nm
フェルールの主要寸法と幾何公差を示す。
●SCフェルール端面形状の変化
開発初期の端面形状を大幅に改善、形状と反射減衰量の関係を示します。
●SCフェルール端面形状の詳細
AdPC研磨されたフェルール端面の形状 (参考値)
曲率半径:14.9mm
頂点ズレ:4.78μm
ファイバ凸凹:-3nm
ファイバ面粗さ:2nm
フェルール面粗さ:4nm
●こうして生まれたコネクタの一部を紹介いたします。
次回は「コネクタの絆とは」を紹介いたします。