ポケットダイヤラの歩み

(3) 進化するポケダイ

記事提供:東名通信工業㈱
2015.10.28
 ●ポケダイADの利用方法が変わった?
 今までは、ポケダイも建設や施設等の新規開通での使用が中心でした。
その後、NTTの光化推進(FTTH構想)等によりメタル回線への投資も縮小され、ポケダイの利用方法も変化しました。光化推進までは、家庭の通信回線と言えば電話回線(銅線:メタル回線)のことであり、音声通話サービス(電話)のほかには数十kbps程度の低速な回線交換方式によるデータ通信サービスしか提供されませんでした。これを光ファイバーに置き換え、大容量のデータ通信サービスを次世代の通信インフラとして普及させるのがFTTH構想でした。
しかしながら、光回線が全国すみずみまで敷設されるにはまだ時間と莫大な費用がかかり、メタル回線は残されているのが現状です。そこで、メタル回線の保守として「ポケダイAD」の需要がさらに高まり、現場では活躍することとなったのです。
 

 
ポケットダイヤラAD(ポケダイ)
 
●メタル回線の誤接続防止として進化!
 DSUが内蔵された「ポケダイAD」は、小型・簡易・楽々・機能便利等からあらゆる現場で重宝されることとなりました。その他機器への応用も広がり、現場ニーズを取り込むことにより誤接続防止ツールとして「回線確認システム」や「メタル回線遠隔測定システムMK-3」、さらには「非接触対照器」、「デジキャパ」等を誕生させることとなったのです。

① 「回線確認システム」とは、
 NTT局内のMDFジャンパー工事やアクセスでの回線切り替え工事などにおいて、アナログ回線やISDN回線など一人作業で接続確認できるシステムです。
先に設置しているセンター装置とのやり取りで、工事前と工事後の確認を行い、試験結果もログとして残せます。

② 「メタル回線遠隔測定システム MK-3」とは、
 「回線確認システム」をさらに機能充実させ、発着信の自動折り返し試験だけでなく下部側の回線容量や絶縁抵抗、電圧測定が可能、また測定した結果は即時にセンター装置に送られて保管、試験履歴が全て残ります。
電池駆動により、所内だけでなくアクセス、ユーザーのどこでも利用可能です。
 

             
①「回線確認システム」        ②「メタル回線遠隔測定システム」
 
<利用シーン>
<誤接続防止の関連製品>
 
③デジキャパ                        ④ メタル回線 非接触対照器

回線容量をデジタル表示
LEDランプでも簡単に判定
ループ・電圧・話中確認機能付き
 
                                           受信器       送信器

     メタル回線切り替え等の工事にて、静電誘導方式で
     回線を切り離さず、回線に影響与えること無く対照
     ができます。

     充電式リチウムイオンバッテリー内蔵で、
         イヤホンマイク式ブレスト機能付き。
 
 

<利用シーン>
●アナログ(メタル)がある限り進化し続けます!
 ポケダイがベースとなり、あらゆる現場での作業効率アップ、確実な作業と安全性の向上、より使い勝手のいい機能の追加がますます進化する切っ掛けとなりました。
 ・ポケダイに液晶表示とブレスト内蔵、スピーカ内蔵
 ・スマホとのジョイントによる回線確認装置
  ポケダイは、今後さらに進化し続けます。

この連載に関しましてご指導いただきました方々へ感謝致します。
 

 

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